寄生獣|パピレス電子書籍・パピレスのレンタル Renta

寄生獣は交通事故で右手を失った主人公に、エイリアンが侵入する話

 

 

完全にエイリアンが侵食されるわけではなく、栄養素をもらいながら、共存し生きながらえるストーリーです。

 

生物の共存、進化など、深いテーマが宿されているのです。

 

無料ながらじっくりと味わえる漫画作品と言えるでしょう。

 

 

主人公は高校生の少年

 

思春期というのは誰もが心と体のギャップに悩み苦しむものではないでしょうか。

 

自分はこんなはずではない、なぜこのように無力なのか、なぜ思うように世界は動かないのか。

 

そのような、超越的な願望を、右手に宿ったエイリアンは時に叶えてくれるとおもいきやそんなことはありません。

 

エイリアンの最終的な目的は人間をパラサイト、つまり乗っ取って自らの理想の世界を作り上げること。

 

しかし主人公の場合は、右手の侵食でとどまったのです。

 

それゆえに、エイリアンも共存の道を、賢明な選択としたといえるでしょう。

 

 

エイリアンといえばグロテスクなイメージもありますが、寄生獣のエイリアンは右手に宿るから「ミギー」と呼ばれる。

 

とても単純で、チャーミングな存在です

 

「ミギー」は地球に訪れたことが初めてであるため、様々な情報をインプットし、自分の持てる情報から、主人公と会話を交わします。

 

そこにある問いかけの根底には、人間とは何なのか、生きるとは何かといった、哲学的な問いが含まれることにもなります。

 

 

共存が続けば、それは人間の世界でいえば平和と言える。

 

多少の不満や、ファジイな動きはあるのかもしれないが、世界が決定的に壊れることはない。

 

しかしそんな世界にも終わりがやってくる。

 

 

主人公は、エイリアンにパラサイトされた人間との対決を余儀なくされる。

 

戦う意思などまるでなくとも、戦わなければ食われてしまう。

 

 

本書が問いかけるテーマは多様だ。

 

究極には人間は何かを選び取らなければならない。

 

その時に犠牲になるものが伴っている。

 

どちらも選ばない、どちらも選ぶということはありえない。

 

さらに運命というものも予め定まっているようなところもある。

 

かといって流されているままではいけない。

 

それでも運命は、という堂々巡りのテーマが続く。

 

その試行錯誤の中で、パターンとして最良の解答を、ミギーの思考計算のように行っていくしかないものだとも言える。

 

といっても難解な議論が続くような頭が疲れてしまう漫画ではなくきちっとエンターテイメントであり、サイエンス・フィクションの要素も多分に入っているので知的な興奮は約束できる作品である。